Bruno Bréchemier

床の間、催眠術、内なる空間。

伝統的な日本家屋では、床の間は芸術、自然、瞑想に捧げられた静かで洗練された床の間である。この空間には実用的な機能はない。何もないが、強烈な存在感がある。掛け軸、フラワーアレンジメント、陶芸品などが、季節や機会、招かれた人に応じて選ばれ、ここに飾られる。床の間は象徴的な共鳴と完全な存在の場なのである。

催眠術のセッションは、非常に異なっているように見えるかもしれないが、深く似た機能を共有している。それは、内なる世界の出現を促す安全な空間を作り出すことでもある。催眠は精神的な空間を埋めるのではなく、それをクリアにし、開き、歓迎するのである。床の間のように、催眠術は重要な要素、つまり心の奥深くに根付くイメージや感覚、言葉を強調する。

統合ヘルスケアのアプローチでは、この例えは完全な意味を持つ。ケアとは介入することだけでなく、歓迎することでもある。それは、人々が自分の資源と再びつながることができるような、質の高い環境、ケアのもてなしを提供することである。催眠術の施術者は、日本の茶人のようなものである。彼は、会合が行われるように、節度をもって、注意深く空間を準備する。

床の間はこの姿勢を物質的に表現したものである。それは、存在の質が変革の核心となるケアのエコロジーを体現している。そして、この居住可能な空間にこそ、治療プロセスがその完全な次元を見出すことができるのだ。

日本の伝統的な催眠術と現代の催眠術の出会いにおいて、床の間は、存在感、共鳴、ケアの繊細さに基づく統合的な健康の、静かだが貴重なモデルとなる。

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