1960年代、アメリカのミルトン・エリクソンの後押しを受けて、治療催眠は世界中で発展し続けた。
すべての生物がそうであるように、この組織も進化し、変化し、新しい枝によって豊かになり、サポートやケアを提供するさまざまな方法を提供する。
日本とその文化との出会いが、私の臨床を徐々に変えていった。
催眠セッションは、単にある被験者が別の被験者に働きかけるだけのものではない。何よりも創造されるのは、共有された関係性の場である。
この次元は、日本の哲学者である西田幾多郎が提唱した「芭蕉」という概念に照らし合わせることができる。
芭蕉は、セラピストにも患者にも属さないが、二人の共通の出会いの場を構成する場所を指定する。
この関係性の芭蕉では、セラピストは患者の内的体験に到達するために、心を開き、「中心から外れる」。患者側は、セラピストの視線、言葉、存在を通して、自分自身をさまざまに発見する。
こうして催眠セッションは、個人へのテクニックの適用というよりも、関係性の場における共在の体験となり、芭蕉の中の存在についての西田の考え方に呼応する。





